チャージバックの概要と解決策

6月 07日 2024 | PayPal Editorial Staff

チャージバックは厄介ですが、防ぐ方法はあります。ここでは、チャージバックとは何か、なぜ発生するのか、どのように対応すればよいのかをご紹介します。

チャージバックは、請求ミスや未承認取引、不正行為などからオンラインショッピング利用者を守るための消費者保護機能です。つまり、チャージバックとは、取引額を売り手に送金せず、カード発行会社が買い手に返金する購入取り消し措置です。

しかし、単純な連絡ミスでチャージバックが発生し、売り手にペナルティが課されてしまう場合もあります。チャージバックとは何か、なぜ発生するのか、どのように対応すればよいのかを理解しておくことで、PayPalアカウントへのチャージバックを速やかに回避・解決し、売上の損失を防ぐことができます。

チャージバックとは

チャージバックは、買い手がペイパルに申し立てるクレームとは異なり、クレジットカードもしくはデビットカードの発行会社に直接申し立て、完了した取引の取り消しを要求することです。ペイパルはチャージバックの実施・審査に関与せず、カード発行会社の規定と期限に左右されます。

チャージバックが発生する理由

チャージバックが発生する一般的な理由は以下のとおりです。

  • 商品の未到着
    買い手が代金を支払ったが商品を予定どおりに受け取っていないと主張している。

  • 商品説明との著しい相違
    買い手が受け取った商品が、説明や画像と大幅に異なっているか、配送中に破損した場合。

  • 取引のキャンセル
    買い手が取引、月額サブスクリプション、決済サービスなどをキャンセルしたにもかかわらず、料金が請求されたと主張している。

  • クレジット未処理
    買い手が商品を返品した、または取引をキャンセルしたにもかかわらず、返金されていないと主張している。

  • 未承認取引
    買い手が購入を行った覚えがない、無断で取引が行われた、なりすましやクレジットカード不正利用の被害に遭ったなどと主張している。

  • 別の方法で支払い済み
    買い手が他の決済手段(現金、小切手、他のカードなど)で支払い済みであると主張している。

  • 誤った取引額
    買い手が請求額が正しくないと主張している。

  • 重複処理
    買い手が1日に1回しか購入していないにもかかわらず、重複して請求されたと主張している。

チャージバックへの対処法

チャージバックを解決するには、PayPalアカウントにログインし、10日以内に問題解決センターでチャージバックに返答してください。**チャージバックに異議を申し立てる十分な理由があると考えられる場合には、カード発行会社または金融機関に抗議するためのケースを作成します。手順は以下のとおりです。

  • ステップ1:通知を受けてログインする
    ペイパルは売り手に通知を送り、関連情報の提供を依頼し、取引資金を一時的に保留します。その後、売り手はPayPalアカウントにログインし、問題解決センターの[Open Cases(進行中のケース)]をクリックします。

  • ステップ2:ケースを探す
    [Response Required(要対応)]タブをクリックして確認します。

  • ステップ3:返答する
    速やかに対応し、関連する情報(配送証明などの取引記録)を提供します。ヘルプセンターでは、ケースに応じた書類の提供方法について情報を提供しています。

  • ヒント:すべての荷物のオンライン追跡番号を取得することが推奨されます。特に高額商品の場合は、署名入りの配達確認書を要求することを推奨します。PayPalアカウントでは、取引に対して追跡情報を追加することができます。十分な証拠となるよう、取引に関連するすべての情報を提供してください。

注:チャージバックへの異議申し立てに対して決定を下すのは、ペイパルではなくカード発行会社です。

チャージバックへの異議申し立てにかかる時間

通常、チャージバックへの異議申し立てには30日かかりますが、カード発行会社が決定を下すまでに最大で75日かかる場合があります。**

ケース1:カード発行会社が売り手の主張を認めた場合
買い手に取引額が請求され、売り手に対象資金が返金されます。

ケース2:カード発行会社が買い手の主張を認めた場合
買い手に全額返金されます。ただし、ペイパル売り手保護制度の対象となる取引で、売り手が十分な証拠を提供した場合、損失の補償を受けることができます。

その他の対策

チャージバックを減らし、収益を確保するための予防策:

チャージバックを減らすためのその他のヒント
     
  • サイバーセキュリティへの投資
    強固な不正防止システムにより、注文が承認される前に買い手が提供する情報を検証することができます。また、SSLやPCIタイプのセキュリティ証明書でデータを暗号化することも強く推奨されます。

  • オンライン決済ソリューションの統合
    信頼できるオンライン決済ソリューションにより、安全性と迅速な決済を実現し、買い手のリスク分析、効率的な注文とキャッシュフロー管理を行うことができます。

  • 配達受領書の要求
    配達受領書は、買い手の住所に商品が届いた日付を証明するもので、配送業者に請求することができます。これにより、商品未到着のクレームに反証することができます。

  • チャージバックと買い手の行動の監視
    返金要求のあった買い手を把握し、その買い手による追加購入がないか注意しましょう。また、高額商品の注文が異常に多いなど、不審な行動にも気を配りましょう。

  • 料金の透明性の確保
    支払いプランに関する明確な情報を提供しましょう。これは、特にサブスクリプションなどの場合に重要です。これにより、予想外の請求によるチャージバックの発生を防ぐことができます。
 

ペイパル売り手保護による対象となる取引の補償

チャージバックはすべての売り手に起こりえます。ペイパル売り手保護制度*で、アカウントへの不当なチャージバックからオンライン決済を守りましょう。すべての要件を満たしていることをこちらからご確認ください。

ペイパルは、売り手と協力して、チャージバックの解決を支援します。現在のチャージバックについては、進行中のケースをご覧ください

注:ペイパルは、チャージバックの開始と処理にかかる費用として、返金不可の手数料を請求します。ただし、取引がペイパル売り手保護制度の対象となっており、関連要件を満たしている場合、ペイパルはチャージバックの金額を負担し、手数料を免除します*

*売り手保護制度は適用条件を満たしている取引のみ対象となります。
**金融機関により異なる場合があります。

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